名生 明美「さんさを知らないなんてもったいない」

さんさ好みさんちゃん

さんさ好みさんちゃんの想い

私が初めて盛岡さんさ踊りを見たのは22歳の時でした。

盛岡の会社に就職してむかえた夏のことです。
職場の先輩で後にさんさ好みの代表となる千花子さんが、太鼓リーダーを務めているとのことで、初めて盛岡さんさ踊りパレードを見に行ったのでした。

パレードの先頭を見た瞬間、雷に打たれたような衝撃と何とも言えない感動を味わったんです。

盛岡にこんなに凄いお祭りがあるなんて!
千花子さんをはじめ、パレードに参加している人達が華やかで豪快でかっこいいのなんの!

私は高校まで北上で育ち、北上みちのく芸能まつりでは小学生の太鼓演舞に参加していました。いま思えば、子供の頃からお祭りと太鼓が好きだったんじゃないかなと思います。

私が雷に打たれた数年後、千花子さんがさんさ好みを立ち上げ、なんと私にもさんさが出来る場が生まれました。本当に感謝しています。人との出会いってすごいなぁとつくづく思います。

最高の仲間に囲まれて盛岡さんさ踊りができる今

東北六魂祭さんさ好み【2012年東北六魂祭にてさんさ好みの仲間と】

それからはすっかり盛岡さんさ踊りにはまりました。
おかげで今では沢山の仲間に囲まれて、さんさを楽しんでいます。

私だけでなく、みんな家事に育児に仕事、とても忙しいです。体調がすぐれない日もあるけど、できる限り練習に行く。

そして練習に行けば、とにかくいつも笑いが絶えない。コントかな、漫才かな、そんなやり取りが楽しい。

一方で、ただ楽しいだけではなく、責任のようなものを感じることもある。お客様に「これが盛岡さんさ踊りです」とお見せするのだから、正しい踊りでなければいけない。

練習して派遣先で演舞披露をして悩んで、また練習して、時々みんなと自画自賛して(笑)前は出来なかったことが少しずつ出来るようになっていくことが楽しい。そして上手になったと言われるとすごく嬉しい。

こういった仲間とのふれあいと練習から本番までの過程のすべてが、私が盛岡さんさ踊りを続ける原動力になっているのだと思っています。

今では8月のパレードだけでなく、一年を通して県内外のステージで演舞させて頂けるようにもなりました。お客様に見て頂く時の高揚感は中毒になります(笑)

娘とのステージ共演

先日、自宅の和室に大きな鏡をつけました(笑)私は太鼓ですが、最近は娘に踊りを教えてもらっています。いま小3の娘は3歳から練習を見学していて、いつの間にか踊れるようになっていました。

なんと今では一緒に派遣に参加できるようになりました。娘がさんさを始めた頃、「いつか一緒にステージに立てるかな」と思っていましたが、まさかこんなに早く親子共演が実現するなんて。

さんさ好みと臼澤みさきステージ【バックステージでメンバーの皆と、娘と】

娘とのステージ初共演は2015年のさんさ本番、臼澤みさきさんのバックダンサーです。

親子初共演がいきなり大舞台で、「たくさんのお客さんの前で失敗しないかな、緊張してないかな」など心配事が多かったです。
中盤でタオルを落としてしまったんですが、その後のフォローがうまかったと、みんなに褒められると私の方がほっとして泣けてきました。
後でDVDを見たら、動じることなく、さらっとやってのけた感じが笑えました。

初めてさんさ好みの浴衣を着せたり、花笠や五色帯を着けて大変だったことも、今では楽しい思い出です。

娘も私と同じに、どうしてこんなにさんさ好きになったんだろうと不思議です。ただただ、楽しいんだそうです。将来は「ミスさんさになりたい」と言っています。

これからもずっとさんさを続けていきたい

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これからもっと上手にさんさを踊れるようになって、見て頂く人に私が受けたような感動を与えていけたらと思っています。

人には誰でも好きなこと、生きがいのようなものがあると思いますが、私のそれは盛岡さんさ踊りです。

涙を流して喜んでくれるお客様もいて、さんさって本当にすごいなって心から思います。
もっとたくさんの人にさんさを知って欲しい。こんなに素晴らしいものがあるということを。
こんなに華やかで豪快で幸せになれる踊りを知らないなんてもったいない!

娘と一緒に、これからもずっとさんさを続けていきたいと思います。

さんさ好さんちゃん

さんさ好み 名生 明美